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作成日:2013/09/25
時間を管理する

 通常、仕事に関する助言というと、計画することから始めなさい、というものが多い。まことにもっともらしい。だが問題は、それでうまくいかないことにある。計画は紙の上には残っているが、やるつもりのままで終わる。実際に行われることは稀である。

 私の観察によれば、成果をあげる者は仕事からスタートしない。時間からスタートする。計画からもスタートしない。何に時間がとられているかを明らかにすることからスタートする。次に、時間を管理すべく、自分の時間を奪おうとする非生産的な要求を退ける。そして最後に、その結果得られた時間を大きくまとめる。すなわち、時間を記録し、管理し、まとめるという三つの段階が、成果をあげるための時間管理の基本となる。

 成果をあげる者は、時間が制約要因であることを知っている。あらゆるプロセスにおいて、成果の限界を規定するものは、もっとも欠乏した資源である。それが時間である。時間は、借りたり、雇ったり、買ったりすることはできない。その供給は硬直的である。需要が大きくとも、供給は増加しない。価格もない。限界効用曲線もない。簡単に消滅する。蓄積もできない。永久に過ぎ去り、決して戻らない。したがって、時間は常に不足する。時間は他のもので代替できない。ほかの資源ならば、限界はあっても、代替することはできる。アルミの代わりに銅で代替できる。労働の代わりに資本で代替し、肉体の代わりに知識で代替できる。時間には、その代わりになるものがない。

 時間はあらゆることに必要となる。時間こそ真に普遍的な制約条件である。あらゆる仕事が時間の中で行われ、時間を費やす。しかるに、ほとんどの人が、この代替できない必要不可欠な資源を当たり前のように扱う。おそらく、時間に対する愛情のある配慮ほど、成果をあげている人を際立たせるものはない。しかし一般に、人は時間を管理する用意ができていない。(後略)

 

 

 

P・F・ドラッカー 著

はじめて読むドラッカー【自己実現編】

プロフェッショナルの条件 いかに成果をあげ、成長するか より

 

 

 最近、特に時間の管理について考えさせられる事が多くなりました。

今月号はP・F・ドラッカー氏を引用させていただきます。

 

                          2013年9月 桑 原