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作成日:2015/05/20
原点の再確認を

 5月5日〜5月6日の2日間、三陸鉄道北リアス線の開通ということで、盛岡のツアーに参加してきました。東日本大震災があってから4年、二度目の訪問になります。

 2万人の支援者の寄付等で再建された三陸鉄道北リアス線「島越駅」から「田老駅」までの約30分間電車に乗りましたが、ほとんどトンネルばかりで海岸線の素晴らしい景色には出会えず、自然環境の厳しさを痛感しました。田老の防潮堤のうえでの防災ガイドの話や、現在の計画・実行中の現場の視察や、田老にしかないというビデオ鑑賞などをして大震災の恐怖を新たにした次第です。

 一番被害の大きかったといわれる陸前高田の70万本の防風林の中で唯一残ったと云われる1本松を見学に行ったとき、山を切り崩し、20メートルの高台を造成している現場に遭遇しました。ダンプでやれば10年かかる盛り土工事を2年で終わらせるために、数億円をかけ、まるで橋のような巨大なベルトコンベアーを設置し、土石を運んでいる様は圧巻でした。コミニテイとして機能するためには10年以上かかるのではないかと思われる大事業でした。10年後にまた来て確かめて下さいと言われましたが、私は10年後には生きていないよと冗談を言いながらその地を後にしました。

 私は平凡ではありますが、小さな幸せな生活が出来ています。出来る範囲で何とか、東日本大震災を風化させないように復興に向けての努力に対して応援をしたいと思います。2年に1回くらいの割合で復旧・復興状況を確認し皆さん方に伝えたいと思っています。

 ある社長さんが、福島の風評被害の事を思い、福島で花の栽培をやってみたいと云っておられましたが、もし誰かが世界一のフラワーパーク」を福島に作って雇用を増進する事などをやれば素晴らしいなと思いました。

 来るか来ないか分らない大震災に対して、昔からの経験をもとに「高い所に逃げろ」という教育を行ってきた学校とそうでない学校との差はあまりに歴然としていました。このことを経営に置き換えてみますと、いつもリスクを念頭に置いて事業を行っている会社とただ目の前の事のみに追われている会社との差にもつながるのではないかと痛切に感じました。

 当事務所でも朝礼で、毎日再確認している経営理念について、空念仏でなく「原点の再確認」をし続けたいと思います。

 

                                       2015年5月   桑 原