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作成日:2017/03/21
中小企業のこれから

 

 先日、ちょっとした縁から静岡県富士市にある「富士市産業支援センター」通称fBiz(エフビズ)まで行って、小出宗昭センター長にお会いしていただいた。それまでわたしも知らなかったのだが、このfBizという産業支援センターは「中小企業の売上高を伸ばす実効性のあるコンサルティング」という点で、大きな成果を挙げており、「行列のできる相談所」として全国的にかなり有名だということだった。新聞をはじめ各種のメディアから大きく取り上げられることもしばしばあるようだ。 

 そして、このfBizの成功に注目した全国の地方自治体が、これと全く同じモデルの中小企業支援センターを「おらが町」にも導入して、産業不振や人口減少、高齢化の加速で疲弊しきった地元経済の活性化を企図している。実際に、10を超える地域ですでにこの「fBizモデル」の支援センターを開設しており、そのための人材採用から研修などの多岐にわたって、小出氏が主導的立場でバックアップしている。

 

 わが国の超高齢化、人口減少(特に地方)の状況を鑑みると、国内での中小企業の経済活動・経済状況の先行きはどうしても楽観視できるものではないと考えてしまう。単純なイメージでは、どの業種・業態においても

 

 昨日→今日→明日の単なる繰り返しでは、ジリ貧となる。

 

まじめにコツコツやるのは職業人として当然だが、昔と違って、それだけではダメな時代だと思う。どこかで、「昨日とは少し違う工夫をする。」ことを強く意識する。昨日と今日の間に「非連続性」がなければ、淘汰されていくのだと考える。

 そして、その「少しの工夫」が意味のあるものかどうかは、顧客から見て価値のあるものであるか?顧客がハッピーになるための工夫であるか?ということが判断基準となるのだろう。

 

 また、「昨日との違い」を考えるためには「昨日のこと」を知らなければならない。企業経営の考え方にPDCAサイクル(計画→実行→チェック→改善)があるが、そういうわけで、わたしは中小企業にとって一番大事、かつ、まずやるべきことは、「計画を立てる」ことではなくて、「チェックする」ことだと考えている。

 昨日までの経営を徹底的にチェックしてみるだけで、経営の在り方が変わり、業績が上向いていくと信じている。それに私たち会計事務所職員をうまく使っていただければ、私たちもこれに勝る喜びはないと感じる。

 

 

 

山 鹿 真 吾