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作成日:2010/01/29
ここまで高めたい従業員教育〔マニュアル教育ではない心の教育(本質の教育)が欠けていませんか?〕
 過日、お客様の御子息の結婚式で東京のある有名結婚式場に御招待を受けた。式にも参列して欲しいという話で、朝が弱い私は慌ててしまって肝心な財布を忘れてしまった。800円余りの小銭とスイカ(suica)を頼りに茨城県から東京に向かった。JRはスイカで何とかクリアーし池袋に到着。案内にJR池袋駅から車で10分程度と書いてあったので、池袋駅でタクシーに乗車したが、メーターが800円になったところで、運転手さんにあとどの位と聞いたが無情にもあと3Km位あるという答えが返ってきた。歩いては間に合わないので、そのまま結婚式場に到着。運転手さんに事情を説明し待って貰った。時間がないので式場の総合案内所の女性に理由を話し、招待状、運転免許証、健康保険被保険者証などを提示し、2千円ばかり30分寸借したいと申し出た。女性は上司に電話してくれたが結果は貸せないという。今の日本では言葉は通じても心は通じないのか?原因は私にあるので余り大きな事は言えないが、怒りを通りこして悲しくなってしまった。作られた笑顔の裏の本当の素顔を見た思いである。 仕方なく式前で慌しい中、新郎の父親のところに行き、訳を話して寸借し、タクシーの運転手さんに待たせて悪かった旨伝えて、汗だくで式場に急いだ。後日、この一日の出来事を古河の丸通ハイヤー鰍フ井上社長さん(古河商工会議所副会頭)にお話したところ、マニュアル社会の弊害かも知れないネと言いつつ、でも、いい話もあるよといっておもむろに話してくれた。 数年前に面識のない女性の方から現金と文書がしたためられた現金書留が社長宛に送られて来たので、何だろうと思って開封したところ、昨日貴社のタクシーに乗車し降りる時に財布がないのに気付き、どうしようと運転手さんに話した処、「後で送ってくれればいいよ。ところでどこまで行くの。」と尋ね、見ず知らずの老婆に対し3千円を貸していただきました。「貴社は本当に素晴らしい従業員教育をされている。涙が出る程嬉しかった。」ということがしたためてあったという。社長もえらく感動し、翌日の朝礼で社員にこの話を披露した後、彼は当社の為だけでなく、古河市民として私達の誇りに思うと締めくくった。今でも鮮明に覚えているよと話してくれました。私も感動し、翌日の朝礼でマニュアル頼みは駄目だ!仏を作って霊を入れずでは何もならない。マニュアルは例示だ、心を忘れるなと職員に伝え、やっと胸のつかえがおりました。                   2005年6月  桑 原