トップ
サービス案内
税務会計ニュース
今月のお仕事
事務所案内
お問合せ
お知らせ
作成日:2018/10/26
人生はスポーツだ

 私が公認会計士試験に合格したのは、2011年のことだ。
32歳の年から3年間ほど自宅に引き籠って勉強していたのだが、その間、自分としては周囲の人が想像するような(?)悲壮感や苦痛といったものはほとんど感じていない。ひたすら勉強しているなかで、むしろ「これはスポーツだな」と思うようになっていた。会計や税法や法律、その他すべての科目について、日々のトレーニングを繰り返しながら、「解答」を構築するための要素となる知識をいかに自分の中にストックして、試合(試験)で「的確かつ効率的」に引き出して組み上げることができるか。すべては己の身体的運動にかかっていると認識していた。

 実際、本番の試験会場では、自己の身体活動を活性化させるために、廊下の隅でストレッチとダッシュを念入りに繰り返し、サッカーの試合に臨むかのような準備運動をしてから試験に臨んだ。(一応あまり人目につかないような場所でやったつもりではいる。)

 そのように漠然と、資格試験の勉強を「スポーツ」ととらえていたら、時代がいよいよ「eスポーツ」とか言い出して、広く国民が知るところになった。

「テレビゲームはスポーツだ」と。

 

そうなるとまずもって、「スポーツ」とはなにか?定義が気になる。調べてみると、スポーツに一義的な定義はなく、多様な解釈があるようだが、多くはスポーツの構成要素として「遊戯」「競争」「(はげしい)肉体活動」の三要素を挙げている。つまりその三要素がそろえばスポーツと言えるということだろう。

 では「遊戯(遊び)」とは何かというと、生活的な実利の有無を問わず、を満足させることを主たる目的として行うもの、とのこと。

そうだとすると、「勉強」は元来、「遊び」に該当するものだろう。「修練」「苦痛」と捉える人も多いけれど。「仕事」は元来「遊び」には該当しないだろうが、人によっては「道楽的」に喜々として打ち込んでいる。こうなると、仕事はスポーツと言えるのではないか。

 

何事も「スポーツ(競技)」と捉えてみることで、それに対する取り組み方にも変化があるかもしれない。苦痛や悲壮感や苛立ちなどと少し距離をおいて、冷静に「上達(成功)の方法」を考えてトレーニングし、望む成果を得ることができるようになるかもしれない。


                                   山鹿 真吾