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作成日:2019/11/01
クラウドファンディングとはなにか(それは利用できるのか)

先日、クラウドファンディング運営会社によるプレゼンテーションを聞いた。
田舎に住んで仕事をしていると、どうもカタカナ言葉の意味がわからなくて、わからなくても特段困らないのだが、とにかく、今回話をきいてよくわかった。

 その会社の人の説明でも「資金調達」というフレーズがなんども出てきて、今までわたしもてっきりインターネットを通じて不特定多数の出資者を募るとかそういうことだと思っていたのだが、全然違った。どう違うかというと、
 会計専門家が「資金調達」と聞くと、まずもって、B/S(貸借対照表)の右側のこと、つまり借入か出資によって、会社の運営資金を得るということだと理解するのだが、そうではなかった。

 クラウドファンディングによって集めた金は、雑所得(雑収入)として課税の対象になるということで、完全にP/L(損益計算書)の話だった。つまり、ファンディング(資金調達)というより、セーリング(売る)ということだった。売るものは、基本的に何でもありらしい。アイディアでも商品でもサービスでも。そういうネット販売システムの一形態だということだ。もう少しいうと、仕組みのイメージとしては「ふるさと納税」に近い。お金を出してくれた人にお礼の品をあげるという体裁で、でもお礼の品が目当てで金出すみたいな。(それはつまり、お礼の品を売っている。)

 もっと直接的に説明すると、売り込みたい企画(プロジェクト)を立ち上げてネット上(運営会社のサイト上)にアップして、それを見た賛同者からお金を出してもらう。そのためには売り込み方(企画コンセプトや見せ方、伝え方など)や資金提供に対するお礼の品、サービスなどを工夫することが必要。というシステムだ。わたしが聞いた運営会社の手数料は、プロジェクトのサイトアップ時には発生せず、資金が集まった時点でその何パーセント(20%程度)かを支払うという一種の成功報酬型の料金体系となっていた。

 わたしとしては、この比較的新しい売り込みシステムを試してみることは推奨したい。売上増加がそれほど期待できるとは思わないが、無料で、商品・サービスなどのコンセプトや売り込み方を真剣に見直す機会にはなり得ると思う。

                                       山鹿 真吾